(2013年各種案内)
祇園馬春楼と高台寺和久傳(2013年12月)
最近、京都での会食が二度ありました。一度目は恒例の同期会です。京大胸部外科の准教授を経て、大阪の病院の副院長をしている同級生が幹事でした。彼もまた紳士になっていますが、お茶目な部分は学生時代のままです。会場の祇園馬春楼は縄手通にある熊本から直送の桜肉料理のお店です。熊本大学主幹で行われた西医体の際と研究室時代に免疫の学会が開催された時と熊本には二度行ったことがありますが、馬刺しやからし蓮根や焼酎などとても美味だった印象があります。今回、色々な部位の桜肉をいただき、淡白で上品なお味を堪能しました。二次会は行きずりの祇園のお店で騒ぎました。1796年(寛政8年)から続くという京都の名門医家の同級生も案の定祇園界隈をふらふらしていたので、誘い込みました。きっと、翌日のゴルフは散々だったことでしょう。
また、大学の後輩の外科医が四国で新たな仕事に就くので、高台寺和久傳で歓送会が行われました。和久傳の発祥の地である峰山の旅館には京大病院時代のバイト(バス検診)の際に間人の炭平などとともに泊まったことがあります。昭和57年に高台寺門前で産声を上げた高台寺和久傳は、京都では陰で“田舎から来はった新参者”とあと数百年は言われることでしょうが、「野趣と文化」という和久傳の味は確かに評価に値します。そして、私が高台寺和久傳で最も良いと思ったのは、とても静かに、でもほったらかしにせず、客の会食を見守るおもてなしでした。外は紅葉を愛でる人々で大混雑しているのに、お店の中ではゆったりと穏やかに時間が経過し、とてもほっこりしました。
Apple(2013年11月)
私のファーストMacはIIcxです。当時の日本市場ではNECのPC-9800シリーズの全盛時代でしたが、画像処理や表計算、グラフ作成などコンピューターの素人でも難なくこなせるため、大学の研究室ではMacが多く利用されていました。高価であり、テトリスや上海などのゲームに使われた時間の方が長かったかも知れず、宝の持ち腐れとも言われていましたが、医学博士の学位をでっちあげた功労者であります。
現在、診療所の受付やナースステーション、厨房には富士通、NEC、東芝のWindows
PCが利用されていますが、私はMacを使い続けています。Microsoft
Officeのおかげで、Windowsとの互換性も概ね良好です。連絡先、カレンダー、リマインダー、Safari、iTunes、iPhotoなどはiPhoneにリンクされており、とても快適です。
Steve Jobsが亡くなった後も、Appleは革新的な製品を世の中に提供し続けることが出来るのでしょうか。
トリニティ ドゥ カルティエ(2013年10月)
私は、カルティエのトリニティ(三連)ペンダントとスリーゴールドチェーンを組み合わせて、身につけています。結婚後、比較的すぐに妻はウエディングリングを失くし、その1週間後に私も失くしました。そこで、随分年を経ていますが、同志社の学生だった頃の妻に贈ったカルティエのトリニティリングと私のトリニティペンダントをウエディングリングの代わりにすることにしたのであります。
ペンダントを身につけようと思った理由は他にもありました。京都大学の卒業式で医学部総代だった同級生に何十年か振りに会って、最初に"随分、印象が変わった。"と言われました。その後、私の当時のみかけや行動や乗っていた車について彼は語り始めて、学生時代には殆ど喋ったことがないのに、と思いました。誤解もあったけど、結局は"学生時代はもうちょっとチャラチャラしていたのに、その雰囲気が消滅している。"と言いたいのか、と理解しました。私立医大や慶應の内部進学生に比べたら、レベルの低いチャラさではありましたが、このままでは情けない、ちょっとはチャラチャラせな、と思い、その手始めが、カルティエのトリニティペンダントだったのです。
開成学園大運動会と洛南体育祭の入場制限(2013年9月)
通常は一般公開され、卒業生、志望する児童・生徒とそのママ(パパ)、近隣の住民なども来場できるのですが、今年の開成の運動会と洛南の体育祭は共に入場制限があったようです。
開成学園大運動会は、雨天のために1日順延されて、5月13日に開催されました。姉に誘われて、母も参加しました。
大運動会は開成学園が最も大切にしている行事であり、運営は全て生徒が行い、1年かけて準備を行う。卒業生は「(運動会は)かけがいのない一生のもので毎年自分たちにとって大切な宝物」だと話す。生徒たちは運動会専用のホームページも立ち上げている。「運動会を中止しなさい
さもなくば生徒の肉を召し上がっていただく」という脅迫文が届いた日、生徒達はすぐに学校側と話し合い開催を訴えた。学校側は入場を制限し警備を強化したうえで予定通り開催を決定し今日開催された。生徒たちは「楽しめた」と語った。
母に話を聞くまでその事実を知らなかったのですが、東京では結構ニュースになったようです。脅迫文の犯人やその意図は判明したのでしょうか。
一方、洛南の体育祭もホームページにもあるように、通常は一般公開されるのですが、今年は入場制限がありました。9月21日に開催されたのですが、一躍時の人となった桐生祥秀選手目当ての報道陣対策などのようです。長男はそれなりに走り込みの準備をして、クラス対抗4x200mリレーの7組第3走(3年連続)、200m走などに出場し、インターハイ学校対抗で優勝した陸上部の選手らと走る機会をもらって健闘することができたようで、当日履いたシューズを洗わずに一生持っておくと、満足げに語っていました。桐生君がリレーの第2走で最下位から1位になる動画はYouTubeなどにアップされていますが、インターハイの近畿予選、全国大会でさえも4x100mリレーのアンカーでごぼう抜きしているわけですから当たり前です。妻は、陸上部の選手は洛南のユニフォームで走ってくれたらわかりやすいのにと言っていましたが、そら無理です。
朝日新聞と讀賣新聞(2013年8月)
小学生の頃から読んでいる朝日新聞に加えて、讀賣新聞(以下読売新聞)を1年間購読することにしました。朝日新聞を読んでいると独り善がりな偽善で鼻白むことがままありますが、読売新聞もその思想的な偏りは負けていません。
朝日新聞の綱領は
一、不偏不党の地に立って言論の自由を貫き、民主国家の完成と世界平和の確立に寄与す。
一、正義人道に基いて国民の幸福に献身し、一切の不法と暴力を排して腐敗と闘う。
一、真実を公正敏速に報道し、評論は進歩的精神を持してその中正を期す。
一、常に寛容の心を忘れず、品位と責任を重んじ、清新にして重厚の風をたっとぶ。
この綱領から不偏不党という青臭い言葉は省くべきであります。(実際違うし。)また、周知の通り自意識過剰な朝日新聞には日本の国益に反する記事が多いのがとても気になります。
読売信条は
読売新聞は責任ある自由を追求する。
個人の尊厳と基本的人権に基づく人間主義をめざす。
国際主義に立ち、日本と世界の平和、繁栄に貢献する。
真実を追求する公正な報道、勇気と責任ある言論により、
読者の信頼にこたえる。
読売新聞は“自民党大好き、財界大好き”と臆面もなく主張し、その素直さがこっぱずかしいです。
言うまでもなく、朝日の良い記事や読売の優れているところも、一緒に読むとよくわかります。片方が一面に抜いた記事は後ろの頁にひっそり載せるのも面白いです。他人に文句ばかり言って偉そうな割に、自分の主張がふにゃふにゃな私のような人間(ほんに屁のような)にとっては、朝日と読売の両方を読むのは悪くないことです。両者を読み比べて、1996年に毎日新聞社が出版した「岩波書店と文藝春秋」を思い出しました。
新聞(紙媒体)の定期購読の割合は今後どんどん減っていくことでしょう。ネットで無料ニュースが見れるし、新聞紙と広告のゴミ出し面倒臭いし。asahi.comは社説や天声人語を有料にしたけれども、YOMIURI
ONLINEでは今でも社説を全部読めます。今後、新聞社はどう変化していくのでしょうか。
イタ車とアメ車(2013年7月)
6月17日にビアンキのMTBが納車されました。(オーダー後7ヶ月経過しておりました。)いつもお世話になっている福知山のフィールドスポーツショップO2にお願いしました。シマノ製のShifters、Rear
& Front Derailleurなど価格に比して良いパーツが装備され、黒とチェレステのカラーリング、ロゴの入り方などイタリア的派手さを身に纏い、かなりのお買い得です。
本当は、ヤマハのWR250Rの外装を青から赤に変えて乗ろうかなと思ったのですが、シート高が結構高い、きっとこけて怪我する、あまり乗らない、顔と頭がでかい私にヘルメットが似合わない、と考えて諦めました。私にしては賢明な判断でした。
16年前に買ったキャノンデールのMTBは、(ゴールデンレトリバーのフラッフィーやアイリッシュセターのシャルルの運動中に何度も派手にこけましたが、)さすがに耐久性は抜群です。フィールドスポーツショップO2でチェーン交換やブレーキ、シフトなどのレストアをしていただき、見違えるように乗り心地が改善しました。まだまだずっと乗れます。
女性ボーカル in 「チープ・フライト」(2013年6月)
竹内結子の日テレ系初主演が売りの「チープ・フライト」は2013年3月1日に放送されました。ANAが筆頭株主で日本初のLCCであるPeach
Aviationの協力で、実際に使用している旅客機の客室内での撮影が行われたとのことです。(内部通路が一つのエアバスA320-200です。)世界第12位の美女(ゆるカワ系)の桐谷美玲、ICUハイから慶應SFCと実に帰国子女らしいトリンドル玲奈、2時間ドラマの帝王である船越英一郎、もっとガンガレ向井理を見ることができます。“保安業務できないこんな素人CAでいいの?”と妻が一応のプライドを見せたのがやや印象的でした。作品中の挿入歌がとても懐かしい女性ボーカルばかりです。iTunesでディスクを作成して、福知山を代表する美人のおふたりに進呈致しました。
1曲目はヴァネッサ・パラディの「Be My
Baby」であります。彼女は若い頃にシャネルの香水COCOのCMで鳥かごの中に入っていましたが、最近やはりシャネルの広告に出ておりました。すきっ歯のヴァネッサ・パラディをリップカラーのCMに採用するとはさすがフランスの企業です。(かつて歯の矯正中であった長女もこのCMのすきっ歯について言及しておりました。)2013年ミスコリアにノミネートされた美人たちが不気味なほどソックリというニュースとは対極の価値観です。不完全な部分を敢えて矯正せずに個性として、圧倒的な存在感に繋げるわけです。ヴァネッサの「Be
My Baby」がドラマの導入部分でかかると、これからワクワクするような展開を共有できると視聴者に期待を抱かせることができます。“I saw you walk down the street with
some other girl.”で歌詞が始まりますが、村上春樹の新作の多崎つくるくんと同様に、好きな人が異性と楽しそうに歩いているのを見ると、確かに胸が切なくなりますね。
ドン・マクリーンのカヴァーであるマドンナの「American Pie」、渡辺直美のものまねでも有名なビヨンセの「Crazy In
Love」、デスティニーズ・チャイルドのいけいけ「Survivor」、マドンナの出世作「Like A Virgin」、デズリーの渋い「You Gotta Be」と続いて、メイヤの「How Crazy Are
You?」のパラッパーンパラッパーンであります。これは、妻が当時プールに泳ぎに行く時に必ず聴いていたというデビューアルバム「Meja」収録の大ヒット曲で、今でもこの曲を聴くと“さあ泳ぐぞ!”という気分になるそうです。
ヴァネッサ・カールトンの佳作「A Thousand Miles」、イントロが特徴的なクランベリーズの「Analyse」、ブラウン大学で学んだリサ・ローブの「Stay」、ベット・ミドラーの名曲「The
Rose」、私も大好きなキャロル・キングの「Tapestry」、おなじみシンディー・ローパーの「Time After Time」と流れ、最後はバングルズの「Eternal
Flame」であります。2009年のTBSドラマ「ラブシャッフル」でも挿入歌として使われとても印象的でした。ボーカルのスザンナ・ホフスには1989年当時は小悪魔的な魅力がありましたが、再結成後も若い頃とは違った大人の女性の美しさを保っています。
一世を風靡したミュージシャンであっても、今の時代に受け入れられるとは限りません。“あたしは時代とシンクロしちゃいましたからね、幸運にも。六十歳くらいまでこのままでやれると思う。もしもあたしが売れなくなるとしたら、日本の社会が何か変わる時だと思う。ひばりさんが日本の復興の象徴だとしたら、あたしは繁栄の象徴なんです。”と豪語したカリスマ松任谷由実でさえも流行らなくなりました。“私が売れなくなるのは、都市銀行が潰れる時代になるってこと。”という予言は残念ながら当たってしまったのですが、
それでも彼女の音楽は少なくともある一定の年代には強い影響を与えています。私と妻もオリジナルアルバムを持っているにも拘らず、「Neue
Musik」も「日本の恋とユーミンと。」も買ってしまいます。100年後にThe Beatlesの音楽がクラシック・ロックとして人々に聴かれていたら嬉しいのですが、どうでしょうか。
妄想(Delusion)天国(2013年5月)
妄想(Delusion)とは本来は精神医学の用語です。私もうつ病に罹患しているときにたっぷり病的な妄想を味わいました。注察妄想、罪業妄想、貧困妄想などは特に顕著でした。
注察妄想とは、他人に悪い意味で注目、観察されているという妄想であります。私が感じたのは、家の外には24時間常に自分を監視している人がいる、即ち“囲まれている”という妄想でした。車やバイクの音に敏感に反応していましたし、たまにヘリコプターの音が聞こえると、きっとマスコミが自分を狙っていると思っていました。今から思えば、有名な芸能人や政治家ならまだしも、お前みたいな無名の男に労力かけて監視したり、マスコミが興味持ったりするかいな、と笑い飛ばせるのですが、罪業妄想も絡まって、注察妄想が1年くらいは続きました。罰を受けるべき人間だから、自分は監視されているという理屈です。
“恥の多い生涯を送って来ました。”という太宰の「人間失格」の書き出しに対して、自分もやな、と確かに今も思います。しかしながら、罪業妄想はもっともっと強烈であります。生まれてから現在まで、自分は悪いことしかしてこなかった、周囲の人に迷惑ばかりかけてきた、罰を受けるべきだ、でも逮捕されるのは恐いと本当に思いました。これまた今となっては、お前ちょっとは罪業を感じろよ、と人から言われるくらい、傲慢と自己中を取り戻してしまいましたが。
貧困妄想もありました。もう今までのような生活はできない、家族を路頭に迷わせてしまう、明日からどうやって生活しようなどなどです。そこには、ゲイン・ロス効果が深く関わっています。うつ病以前の生活もたいしたことありませんでしたが、実際うつ病の間は仕事をしていないのだから、収入が激減しましたしね。既に隠居していた父が現役復帰してくれて、当時阪大の榎本先生に助けていただいて、本当に感謝しています。
翻って、健常者の(しばしばくだらない、時に淫らな)空想や、想像の域を出ない主観的な決めつけのことをまた妄想と言います。こちらの妄想は或る意味楽しいものです。眠っている時の夢が、自分の思いのままに見ることができれば、こんな素晴らしいことはないのですが、そうはうまく行きません。しかしながら、起きている間の妄想はかなりの程度コントロールできますから、森見登美彦なみに妄想が上達すれば、いつもモテ期でマンハッタンのペントハウスでドン・フリオを飲りながら黒髪の乙女たちに囲まれることもできます。
国道9号線のフレスポ福知山付近を北上しながら、もうすぐ湘南海岸で烏帽子岩が見えてくるだとか、さらに無理すれば、サンタモニカの海岸でククッテイル金髪の美女が観察できるだとか、くらいの妄想は私でもできます。さらに妄想力を向上させれば、お金も車も酒も必要なくなるかも知れません。
My Slow Aging part.2 (夢の70台へ)(2013年4月)
夢の70台に突入しました。ゴルフのスコアではありません。3月20日の春分の日に何気なく体重計に乗ると、79.6kgでした。素晴らしい!(ポッコリしたお腹はそのままですが。)もう何年もやせなあかんと思いつつ、常に82kg以上をキープしていました。妊婦さんに“体重が増えすぎですね。”と言うとき、“お前が言うか。”と心の中でいつも突っ込んでいました。
学生の頃は、もう少し体重を増やしたいと思っても太れなかったです。就職してからも神戸市立中央市民病院にいるころまでは、そんなにデブではなかったです。福知山に帰ってきて通勤がなくなって、加齢により代謝が変化して、一気に体重が増えました。どんなに高価な洋服やアクセサリーを身につけるより、お腹をへこませる方がずっと良いです。頑張ろっと。
買ったのに読まれない本(2013年3月)
書斎のストレスレスチェアのスウィングテーブルには、片岡義男の「日本語と英語 その違いを楽しむ」、漱石の「草枕」岩波文庫、Alan Turney訳の「The Three-Cornered
World」の3冊があります。
とにかくいったんは英語訳をとおして『草枕』を通過し終えていた僕は、『草枕』をめぐるなにがしかの理解は手にしていたはずだ。日本語の原典を読み始めたとたん、そんなものはこなごなに砕けてふっ飛んだ。英語で読んだ『草枕』の、日本語による原典はこういう世界なのかと、僕は心の底から驚いた。日本語の原典を先に読んだなら、このような驚きとは無縁のままだったはずだ。英語の『草枕』に驚きはほとんどなかったが、夏目漱石が明治三十九年に用いた彼の日本語には、驚嘆すべきものが充満していた。端から端まで、なにからなにまで、日本語で読む『草枕』は驚きの連続だった。
片岡義男がこう言うから、「The Three-Cornered
World」を読んでから「草枕」を再読しようと思ったのであります。でも、読み始めるとすぐに眠ってしまうのです。(ストレスレスチェアのせいにしときますが、「桐島、部活やめるってよ」でさえ、眠れるのですから仕方ない。)でも、いつかは読みます。
買ったのに読まれない本があります。まれに1ページも読まれないものもあれば、かなり読み進めてからやめるものもあります。人生の時間には限りがあり、他に映画やテレビドラマやお笑い番組も見なければいけないのですから、面白くない本は途中でやめても構わないと思います。(スポーツ中継は絶対に生放送でないといけませんが、ドラマは録画して、CMを飛ばして、時に早送りして観るのがよろしいね。)
Made in USA ?(2013年2月)
2011年に復活したRED WINGのIrish Setterを購入しました。#9875でheightは6inch、Moc
Toe、アッパーはセコイアの樹皮から抽出したタンニンで鞣されたゴールドラセットで、右足内側のRED
WINGの刻印、レクタングル・バータック・ステッチ、アイリッシュセターの犬タグ付きです。#8875や#9106の方がよりアイリッシュセターの毛色に近いかも知れませんが、厳密に言うとこれらはCLASSIC
WORK Moc Toeに分類され、Irish
Setterという名称ではない。などなどの浅くて付け焼き刃の知識を付けて、もっともらしく寺町のClarks京都店の隣のキョーカ六角本店で手に入れました。予想通り、買ってから1回も履いていません。
シャルルの散歩の際は、特に冬場は完全防水の靴が必要なので、HUMMERの長靴か、L.L.
Beanのビーン・ブーツの中で丈の低いガムシューを使用しています。仙台の弘進ゴムが製造しているHUMMERの長靴はスコットランドのHUNTERなどよりずっと安価ですが、とても柔らかくて、ソールも滑りにくく、カラーリングもなかなかgoodです。エンジニアブーツっぽいお洒落な長靴などはすぐに穴が開いたりしますが、HUMMERは耐久性にも問題ありません。ガムシューは大阪マルビルの梅田店で購入しましたが、ほとんどゴム靴なので防水性はゴアテックスなどより良いですし、言われるほど重くないし、プレッピーっぽくて気に入っています。
RED WINGはミネソタ州のレッドウィングで、ガムシューはメイン州のフリーポートで製造されており、Made in USAです。でも、“L.L. Beanの洋服はMade in
USAじゃないですよ。”とBrooks Brothers京都店のスタッフの方は言われました。そのBrooks BrothersもMade in
アメリカ、カナダ、メキシコ、チリ、イスラエル、トルコ、中国など色々あります。
大塚家具神戸ショールームでは、“歴史が浅いのでアメリカの家具はヨーロッパでは評価されないが、Bakerの家具だけは別です。”などと話している時、“リーバイスは2003年アメリカ国内の自社ジーンズ生産工場をすべて閉鎖したから、ヴィンテージを除いてMade
in USAはなくなりました。”という話題になりました。3本目がただになるのでアウトレットでリーバイスのジーンズを3本買いましたが、濃い方からコロンビア製、パキスタン製、カンボジア製でした。Made in
イタリアとかフランスとか言っても、製造は賃金の安い国で行って、最終的な仕上げを本国で行っている場合が多いそうです。海外でとれたフグを下関で水揚げされたように偽装するのと大差ないような気もしますが、車でもバイクでも自転車でもパーツは多国籍ですし、アイリッシュセターのシャルルは九州生まれですし、拘らなくても良いのでしょう。
"最新は最良?" "最善か無か"(2013年1月)
昨年の10月7日に911カレラS(type 991)が納車されました。ドイツ車の一般的なモデルチェンジ・サイクルが約7年なので、ちょうど2周期分(14年間)先代(type
996)に乗り続けました。1998年には最新だったtype
996も私の年齢と共にどんどん年式が古くなっていきましたが、一般道路でも高速道路でもまだまだしっかり走っていましたし、愛着もありました。どうか余生も幸せに過ごして下さい。
type
991はさすがに14年という時の経過を感じさせる芸術的な工業作品であります。まっすぐ走る、思いのままに曲がる、きちんと止まる、という車の基本性能が明らかに進歩、洗練されており、時速50kmで走っても楽しいです。実用性と官能性を両立させているという点では白眉でしょう。例えば、SLは実用性・安定性は抜群でしょうが官能性の点で物足りなく、458イタリアの艶っぽさは最高でしょうがあまり実用的ではない。セフティの担当者の方は、赤黄以外の911ならばお葬式にも乗って行けるけどフェラーリじゃ無理です、と言っておられました。まあ、スポーツカーに実用性なんて求めるな、とか、車に大切なのは安全性だけだ、とか言われれば、それも一理ありますが。
Mercedes-Benz USAのホームページには"The best or nothing."という文字が今でもあります。"Das Beste oder nichts." はE
classがW124からW210に、S classがW140からW220になり、初代M
classであるW163の極端に低い品質が世界的なブランドイメージの低下をもたらした1990年代後半に捨て去られたのかと思っていました。1982年に190シリーズ(W201)がでるまで、現在のE
classに繋がるW123がメルセデスのコンパクトクラスでエントリーモデルであった時代であれば"最善か無か"で良かったでしょうが、A
classやかつてのメルセデスであれば決して作らなかったスタイル優先のCLSやG以外でもGL、M、GLKと揃うSUVなど多岐にわたるラインナップの現在ではコストダウンも必要なのでしょう。そうは言っても、日本人はメルセデスが大好きであり、私も実はかなり好きです。特に、新しいA
classとそれをベースにしたCLAにはとても興味があります。
|